あなたへつづいてる空

猛暑なのに、猛暑だから、猛暑にやらなくてもいいのに、でもいっそ猛暑を活かして、お引っ越ししました。
増えてゆくこと、積み重なってゆくこと、伸びてゆくこと、蓄積されてゆくことを私は美しいと思うから、どんなに薄くても脆くても吹けば飛ぶようなものでも幾重にも重なった層を見つめてうっとりとすることに喜びを感じるから、本当は同じ場所にいたかったのだけど、でもやっぱり一つ尋常じゃない勢いで気合いを入れたくて、猛暑っぽくお引っ越しに踏み切りました。全部夏のせいだったらいい、と、夏って言いたいだけシリーズはともかく、何がしたいかと言うと、今一度、好きなもの全部背負いたいのです。それがうまくできないことは何度も何度も他の誰でもない自分自身が証明してきたけど、やっぱりへたくそでどうにもならなくなるのだろうと大体の未来は想像できるけど。私はどうやっても「一番」を決めたがるから。最優先事項を打ち立てたがるから。何よりも誰よりも大事なものを確かめたくて仕方なくて、何なら今でも脳内で一秒のOthelloが連続再生されてる。白黒つけよう!どっちにするのさ?って言われても。右へゴーゴー左へゴーゴーって言われても。でも愛はやさしさだって、愛は強さなんだと信じてるって、最終的に良いこと言ってる、と思ったら更に一波乱ある、そんな一秒のOhelloの変な曲だからこその何とも言えない名曲っぷりを再確認したことはともかく、でもやっぱり、背負いたい。どこまでも自分勝手に、自己満足の極みで、ただただ、自分のために。好きなものを全部。
かけもちだとか担当がどうとかを、考えるのはもう一旦放棄しようと思う。担当的概念に苦手意識を持つ季節からただ一人の担当を、まさに担うことに拘ってそれをどこか自分以外の人間にも求めていた季節を経て、とにかく今は背負いたいだけ背負う足腰を鍛える季節になったと言うことでまとめようと思う。あの日見た、周りの様子を注意深く見渡しながら言葉を発する気遣いと自意識が混ぜこぜになった猫背の男の子の笑顔も、この夏に見た、どこまでも安定した軸から描き出される美しい重さを伴ったダンスと整った顔を惜しみなく崩して笑う姿も、全部大事にしようと決めました。そしてまた行き詰るだろうけど、こねくりまわすのが趣味のようなところがあるけれど、今はただ好きでいたい。…だって大好きなんだもん!もんとか言っちゃうけど好きになっちゃったんだもん!とんだハート泥棒だよ!2011年の秋に散々盗まれ尽くしたハートにまだ盗まれる余地があっただなんて本当!に!びっくりしてる!
でも結果的に盗まれたことも本望だよって言えるくらいに、ありがとう、良い仲田です…(とりあえずこれで締めたかっただけ)。